<婚外子>婚姻要件の国籍法規定は違憲 最高裁大法廷判決

 結婚していない日本人父とフィリピン人母10組の間に生まれた子ども10人が、国に日本国籍の確認を求めた2件の訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・島田仁郎=にろう=長官)は4日、出生後の国籍取得に両親の婚姻を必要とする国籍法の規定を違憲と初判断した。大法廷は「遅くとも03年には、規定は合理的理由のない差別を生じさせ、法の下の平等を定めた憲法に反する」と述べ、10人全員の日本国籍を確認した。

これでまた一つ違憲判決が増えました。
婚外子の相続問題も婚外子の権利尊重が判決に盛り込まれており、法定婚を重視しなければならない理由ない限り婚外子の権利を認めていく流れになっていくと思われます。
国籍に関する事項はその国の政府の裁量によるところが大きいのですが、シングルマザーが増加する中日本国籍取得要件を嫡出子のみにする国籍法自体が時代に合っていないという判断だと思います。そもそも雲隠れする人も多いわけで。立法や行政が動かない以上、誰かが声を上げて司法の判断を仰がなければ変わらないということを示していると言えます。そういう意味で司法は国家の意思形成に大きな役割を果たしていると言えます。
それでもやっぱり年金や税制など法定婚が優遇されていることに変わりないですが。