通り魔は「パンパンに膨れあがった風船」 識者、八王子と秋葉原の共通性指摘

何ら落ち度のない人々に刃が向けられる無差別殺傷事件が、今年に入って続発している。なぜ「悪夢」は繰り返されるのか。仕事絡みの不満、社会への責任転嫁…。複数の専門家は東京・八王子で女性2人を殺傷した菅野昭一容疑者(33)について、東京・秋葉原の連続殺傷事件を起こした加藤智大(ともひろ)被告(25)との“共通項”を指摘した。
 新潟青陵大学碓井真史教授(臨床心理学)は、これまでに無差別殺傷事件を起こした容疑者について「いまにも割れそうにパンパンに膨れあがった風船」と表現する。「ストレスがたまり、ちょっとしたことで爆発する」状態を指す。その上で「菅野容疑者と加藤被告の境遇は似ている」とする。
 派遣社員だった加藤被告は職場への不満を募らせた結果、「つなぎがない」という些細(ささい)な理由をきっかけに凶行に及んだ。試用期間の菅野容疑者は「仕事がうまくいかず、むしゃくしゃしていた」と供述した。碓井教授は「収入が安定せず、将来の不安からストレスを募らせたことも考えられる」と予測する。

何年か非正規社員として働いていますが、そこから言えるのは文句を言う暇があるなら頭と手を動かせということです。みんな同じように失敗したり嫌な思いをしていますが、仕事で求められているのは次をどうするかということです。結果が出ないからといって逃げられません。
また、心のキャパシティの小ささも原因として考えられるんじゃないかと思います。裁判の傍聴をしたとき、加害者の姿を見て立ち直りには支える人が必要だと思っていますが、そういう人を見出せなかったのではないでしょうか。